人と人との結びつきが希薄になったと言われる現代。「孤独のもたらす健康リスク」につい
ての研究が、近年盛んに行われるようになっています。例えば2010年には、「行き過ぎ
た孤独は日に15本喫煙するのと同じくらい危険」という研究結果も。
「独りが好きな自分には関係ない」と安心している方も、今回お届けする話題は他人ご
とではないかもしれません。最新の研究で「社会的ネットワークが減ると、孤独を気にしな
い人でも死に至りやすい」という統計結果が出されたのです。

■6500人を8年かけて追った最新の研究
研究報告を行ったのは、アンドリュー・ステップトウ(Andrew Steptoe)教授の率いる、
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの疫学研究チーム。
彼らは2004~5年にかけて、6500人の「50歳以上の男女」を対象に、孤独度を測る
アンケートを実施。家族や友人との接触度や、地域の集まりへの参加具合を観察した
うえで、その後およそ8年もの間、各人の健康状態を追跡しました。
結果として、被験者のうち918人が死亡。これらの総合的なデータから導き出されたのが、
「死因と関係なく、社会からの隔絶は高い死亡率と関連がある」という結果。持病や経済力、
性別や年齢を考慮しても、最大で26%も高い死亡率が見られたそうです。
■ ”孤独そのもの” が死因ではない
リサーチが示しているのは、”孤独そのもの” ではなく、”社会からの隔絶” が重大なリス
ク要因だということ。
「隔絶は、友人、家族、組織との接触不足を意味しますが、孤独は交際や付き合いを
避ける主観的な選択と言えます。両者は同じコインの裏表でしょう」と語るステップトウ氏。
社会的ネットワークの維持は、人生の根本であるだけでなく、健康の維持にも有利だと見ています。
例えば、孤独好きな傾向のある人にとっても、周囲からのサポートはストレスを軽減する
心理的な作用があります。また、きちんとした食習慣、薬を飲むことや健康法などの「体
に良い習慣」は他人から影響されることも多いのです。

「社会的に隔絶されているということは、人付き合いが減るだけでなく、”助言と援助の
機会” が減るということなのです。」
高齢になるにつれて孤独を好む傾向もあるため、こうした研究から得た知識を「実際の医
療の現場で活用する」ことが望まれています。高齢化社会を迎えている日本でも、”孤独死”
の問題は深刻。ぜひ役立てて欲しいものです。

http://www.news-postseven.com/archives/20130408_181616.html

http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1365475308/